登録販売者の試験は、年に1度各都道府県にて実施されます。
全国47都道府県が10のブロックに分かれ、地域ごとの試験実施となります。
同じブロック内であっても申し込み日程は異なる場合があるためご注意ください。
試験日程 | ・8月下旬~12月中旬のなかで1日
・各都道府県、ブロックごとに実施日が決定 |
試験会場 | 各都道府県・ブロックごとに異なる |
2023年度の登録販売者試験も、例年通り実施される見込みです。
詳しい試験日程については、以下の記事をご参照ください。
試験日や申し込み日程は都道府県ごとに異なるため、自分が受験する地域の情報を事前に確認するようにしましょう。
合格発表日も地域により異なりますが、どの地域でも試験日の約1カ月後が目安となっています。
登録販売者試験の受験を決めたら、申し込む前に受験資格や受験料をチェックしましょう。
試験は各都道府県で開催されているので、自分が受ける地域のホームページで情報を確認しておく必要があります。
試験日程がまだ先の場合は、「来年の試験情報が載っていない…」ということもありますが、その場合も過去の試験情報を見ておくと参考になります。
地域にかかわらず、登録販売者試験に受験資格はありません。
年齢や職業を問わず、学生の方や主夫・主婦の方、アルバイトの方、会社員の方など誰でも受けられます。
試験には基本問題が多く出題され、合格率も40〜50%前後と、どんな人にも挑戦しやすい資格となっています。
関連記事:登録販売者試験の合格率・難易度は?都道府県別の合格率も一覧で紹介
登録販売者の受験料は、都道府県ごとに異なります。
範囲としては、12,800~18,200円ほどです。
自分が受験する都道府県の費用を事前に確認しておきましょう。
登録販売者試験の制度や出題範囲について見ていきます。
登録販売者は医薬品の効果や副作用を理解したうえで、お客様への適切な案内を行います。
医薬品の効果や副作用について責任を持って説明できるよう、基本を正しく理解することが重要です。
関連記事:登録販売者資格とは?仕事内容や取得のメリット、難易度を解説
登録販売者の試験はすべて記号問題で出題され、記述形式のものはありません。
つまり、医薬品の長い成分名や漢方の難しい漢字を書けるようになる必要はないということです。
この点も、ハードルが低い試験といえる理由です。
試験範囲は、厚生労働省が作成する「試験問題作成の手引き」の内容から出題されます。
「試験問題作成の手引き」には、登録販売者試験で問われることのすべてが掲載されています。
逆に言えば、この「手引き」に載っていないことは試験に出題されません。
「手引き」は科目ごとに1章から5章に分かれており、それぞれの科目で出題される問題数が決まっています。
試験の概要を以下の表にまとめました。
試験形式 | ・筆記試験
・すべて記号問題で、記述形式はなし |
問題数 | 全120問 |
出題科目 | 出題科目と問題数は以下の通り
※科目ごとの問題数は全地域共通 1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識【20問】2. 人体の働きと医薬品 【20問】 3. 主な医薬品とその作用【40問】 4. 薬事関係法規・制度【20問】 5. 医薬品の適正使用・安全対策【20問】 |
出題傾向 | 各科目において応用的な問題は少なく、基本的な問題が多く出題されます。
また、過去問と同じ問題や似た問題の出題が多いため、過去問の活用が効果的です。 |
参考:厚生労働省「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)」
登録販売者試験の試験時間・合格基準は以下の通りです。
試験時間 | ・合計240分
・120分ずつ、休憩をはさんで2回のテストを実施 |
合格基準 | 1. 全体の得点が70%以上 2.試験科目ごとの得点が各40%以上(都道府県によっては35%以上) 登録販売者試験の合格基準は上記の2つです。 試験科目は5つに分かれていますが、すべての科目で70%以上を得点する必要はありません。 しかし、1科目でも40%(都道府県によっては35%)を下回ると不合格になるため注意しましょう。 |
登録販売者試験の合格率は、全体で40〜50%前後が目安です。
各都道府県における過去3年間の合格率について、以下の表にまとめました。
都道府県 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 |
北海道 | 47.4% | 42.4% | 52.0% |
青森県 | 43.1% | 39.4% | 48.8% |
岩手県 | 50.1% | 41.3% | 41.6% |
宮城県 | 44.2% | 43.4% | 49.4% |
秋田県 | 39.1% | 32.7% | 40.7% |
山形県 | 44.4% | 38.5% | 43.3% |
福島県 | 34.1% | 35.4% | 42.0% |
茨城県 | 44.0% | 47.8% | 48.3% |
栃木県 | 43.1% | 42.8% | 43.4% |
群馬県 | 46.6% | 50.9% | 57.1% |
埼玉県 | 30.1% | 40.8% | 40.1% |
千葉県 | 34.4% | 41.4% | 39.8% |
東京都 | 33.0% | 43.2% | 41.5% |
神奈川県 | 38.7% | 48.8% | 44.6% |
新潟県 | 37.6% | 46.2% | 50.4% |
山梨県 | 32.1% | 44.5% | 56.1% |
長野県 | 31.8% | 46.1% | 50.0% |
富山県 | 43.5% | 53.3% | 40.8% |
石川県 | 43.1% | 51.9% | 40.5% |
福井県 | 34.8% | 48.8% | 30.6% |
岐阜県 | 46.2% | 53.0% | 40.5% |
静岡県 | 50.4% | 57.0% | 46.1% |
愛知県 | 56.0% | 59.1% | 43.5% |
三重県 | 53.1% | 52.2% | 44.8% |
関西広域連合※ | 39.7% | 56.3% | 35.1% |
奈良県 | 35.5% | 48.9% | 47.8% |
鳥取県 | 38.5% | 60.4% | 37.3% |
島根県 | 50.0% | 57.4% | 33.8% |
岡山県 | 49.4% | 64.9% | 39.3% |
広島県 | 58.1% | 66.7% | 42.7% |
山口県 | 54.0% | 68.8% | 43.9% |
香川県 | 50.6% | 63.6% | 43.7% |
愛媛県 | 48.2% | 64.6% | 38.7% |
高知県 | 39.7% | 52.4% | 29.8% |
福岡県 | 43.5% | 48.6% | 58.3% |
佐賀県 | 39.7% | 39.4% | 59.3% |
長崎県 | 41.8% | 44.0% | 55.2% |
熊本県 | 43.2% | 43.9% | 54.2% |
大分県 | 46.8% | 43.4% | 58.1% |
宮崎県 | 35.3% | 42.9% | 53.3% |
鹿児島県 | 36.5% | 35.1% | 50.7% |
沖縄県 | 35.9% | 37.0% | 44.6% |
全体 | 41.5% | 49.3% | 44.4% |
※大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・和歌山県・徳島県
参考:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」
各都道府県で合格率は異なりますが、おおむね40~50%で推移していることがわかります。
登録販売者は合格しやすい試験だといわれますが、受験者の半数程度は不合格になっていることから、油断せず計画的に対策を進めることが大切だといえます。
各ブロックで出題された過去問は、インターネット上に公開されています。
以下に2022年度の過去問をまとめました。
登録販売者試験を受験予定の方は、一度目を通しておきましょう。
ブロック | 都道府県 | 前半 | 後半 | 解答 |
北海道・東北 | 北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
北関東・甲信越 | 茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・山梨県・長野県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
首都圏 | 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
北陸・東海 | 富山県・石川県・愛知県・岐阜県・三重県・静岡県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
関西広域連合 | 大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・和歌山県・徳島県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
福井 | 福井県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
奈良 | 奈良県 | 試験問題・解答 | ||
中国 | 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
四国 | 香川県・愛媛県・高知県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
九州・沖縄 | 福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県 | 試験問題 | 試験問題 | 解答 |
登録販売者試験に申し込む際の手順は、以下の通りです。
登録販売者試験に申し込むためには、まず願書を入手する必要があります。
願書の入手方法には、以下の3つがあります。
窓口から願書を入手する場合、各都道府県にある保健所や健康福祉センターなどから受け取りが可能です。
配布期間に間に合うよう、時間に余裕を持って入手してください。
また、郵送を依頼して願書を入手することも可能です。
こちらも配布期間が設けられているため、提出日なども考慮したうえで早めに申請しましょう。
このほか、各都道府県のホームページから願書をダウンロードすることも可能です。
ただし、都道府県によってはダウンロードに対応していない場合もあるため、事前の確認が大切です。
願書を入手したら、内容の記入に加え、その他の提出物の準備が必要です。
提出物の例としては、以下のようなものが挙げられます。
また、受験手数料は試験案内で指定された金融機関の窓口で支払いましょう。
ATMでは振り込めない場合もあるためご注意ください。
提出物を郵送すれば、登録販売者試験の申し込みは完了です。
試験の申し込みが完了すると、記載した住所に受験票が届きます。
受験票は試験の際に必要なので、当日まで紛失しないようご注意ください。
受験票が試験日の2週間前になっても届かない場合は、受験する都道府県の運営元に問い合わせて確認しましょう。
登録販売者試験の合格率は、全体で40〜50%前後です。
合格率が低いわけではなく、出題内容も基礎を問うものであるため、独学でも合格は狙えます。
しかし、登録販売者試験は年に1度の実施であるため、不合格になれば次に挑戦できるのは1年後です。
確実に合格できるよう、スケジュール管理や集中できる環境作りが大切になります。
また、独学の場合はわからないポイントも自分で調べて解決していく必要があります。
計画的に学習を進める自信がない方は、通信講座やオンライン講座などを利用して効率的に学習を進めるのがおすすめです。
本記事では、登録販売者試験の日程や内容、合格率をまとめて紹介しました。
ポイントをまとめると以下の通りです。
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